伊達政宗はどのように描かれ、これから描かれていくのか。政宗とともに地域の歴史や文化はどのように伝えられ、これから伝えていくのか。NHK大河ドラマ『独眼竜政宗』放映から30年を経て、これまでメディアのなかで描かれてきた伊達政宗像や仙台の歴史・文化を振り返り、今後どのように描き、伝えていくのかを考えます。
歴史研究者、学芸員、ドラマ制作者、マンガ家、行政、ボランティアガイド、市民という、さまざまな立場より政宗像や仙台についての率直な思いを述べていただくことで、なかなか実現しにくい領域の〝対話〟を実現することができました。
本書は、2014年に開催した時代考証学会第4回フォーラムin仙台(仙台市博物館共催)の記録集です。関係者によるコラムや、伊達政宗に関するミニ知識などを織り込み、政宗を知るための入門書的な性格も兼ねる書籍です。
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著者大石学・時代考証学会 編
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出版社今野印刷
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定価本体1,000円+税
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出版年2017年
目次
はじめに(大石学)
時代劇メディアとしての伊達政宗を考える(工藤航平)
第1部 伊達政宗を描く
政宗を読み直す-メディア、通説の政宗像と実像のギャップ-(菅野 正道)
政宗を描くって大変!(千葉真弓)
二つの独眼竜(吉村芳之)
コラム1 政宗を育てた乳母(菊池慶子)
コラム2 不退転の決意(伊達元成)
第2部 地域資源としての伊達政宗
伊達政宗を取り上げた時代劇メディアの変遷(神谷大介)
伊達政宗公と仙台市の観光について(小山裕行)
市民が伝える伊達政宗-瑞鳳殿ガイドの会の活動を通じて-(松葉德壽)
コラム3 御霊屋放浪記(山下とも)
コラム4 政宗を展示する(水野沙織)
コラム5 時代劇メディアがもたらす地域の財産(櫻井和人)
第3部 それぞれの伊達政宗
パネルディスカッション(司会・野本禎司)
コラム6 『宮城の歴史ものがたり』と郷土学習ブームの中での伊達 政宗(齋藤敦子)
Profile Masamune/その時政宗はどこにいたか/伊達氏略系図
ミニコラム
政宗と家紋/大名・国人・郡主・国衆/政宗の花押/政宗の眼のは なし/
もっとある政宗の墓